小さな国土に世界最大の花市場

寒い日が続き春が待ち遠しい毎日ですね。この「厳しい寒さ」これがないと咲かない花、それはチューリップです。そこで今月のレッスンでは、寒さに強いチューリップのアレンジを皆さんと楽しみました。

「チューリップ」と言うと何を思い出しますか?「オランダ?」「アンデルセンのおやゆび姫?」「ハウステンボス?」それぞれにありますよね。レッスンに参加された方に伺ったところ、予想通り「オランダ」という方が殆どでした。チューリップはオランダの国花ですし、風車とチューリップの写真がパッと浮かびまよね(笑)

実はチューリップの原産国はトルコってご存知ですか?この仕事をするまでは、私も原産国はオランダだと思ってました(笑)

そもそもチューリップと言う名前は「tulipan(チュリパン)=ターバン」トルコ語が由来という説が有力で、16世紀にトルコからオランダへ渡ったそうです。

この可愛らしい花は、オランダで瞬く間に人気となり、特に白い筋が入った稀少な珍しいチューリップは多くの人を魅了し珍重され、先物取引まで行われるようになりました。これがエスカレートして「チューリップバブル」(史上初のバブル)が起こります。

代表的なものでは「レンブラント咲き」(実はレンブラントは一枚もチューリップの絵は描いていないそうですが)と呼ばれた、赤と白の絞り模様のもので、この稀少なチューリップの模様は、ウィルス感染によるものでしたが、その美しさに、家が建つ?それ以上の高値で取引されたそうです。

チューリップに高値がつく…冷静に考えると、どうかしてる…と思いますが、それがバブルですよね(笑)

その頃日本は、徳川の江戸幕府開幕、鎖国で長崎の出島でのみオランダ貿易が許された時代。なぜかオランダからチューリップは持ち込まれず、日本に持ち込んだのは意外にもフランス、それも明治時代でした。日本の気候に適さない事もあり、生産できるようになるのも時間がかかり温室栽培が可能になった大正からです。なので、その頃、チューリップは、高価な珍しい花、オシャレな花として人気だったことが想像できます。

トルコが原産国のチューリップがオランダで生産が発達した理由の一つは、寒冷地でもよく育つ球根植物であり、オランダの冬は長く、冬以外は比較的安定した温暖な気候が適していたようです。その他、アマリリス、クロッカス、ヒヤシンスなどの球根がシンゲル運河沿いにある「シンゲル花市場」で今でも沢山売られています。球根以外にも、切花やお土産のお店なども多く見られ、世界で唯一の運河に浮かぶこの花市場は、約150年前に船で運ばれた花を運河沿いで売ったのが始まりでした。

シンゲル市場の近くには、世界遺産に指定されているヘーレン運河があります。海抜0メートル以下の土地が多く広がるオランダは街中に運河があり、土地が狭い分、運河を利用したボートハウスなども多く見られます。これは簡易的なものではなく暮らすための住宅として、ちゃんとした住所もあるオシャレな家。若い世代にも人気です。

この海運大国は、防波堤を作り、その少ない土地を埋め立て、風車の動力を使い土地を作ってきました。これは「世界は神がつくり、オランダはオランダ人が作った」と言われる由縁です。決して農業に向く肥沃な土地でもなく国土面積も少ないのに農作物輸出量はアメリカに次ぐ第2位の農業大国でもあります。この九州程の小さな土地に世界中の花の6割が集まる世界で一番大きな花市場「アールスメール」があり、その規模や花の量は圧巻です。

チューリップのイメージ、なんとなく変わりますね。

かなり話が逸れましたが、フラワーアレンジの話に戻ります(笑)

レッスンの時に、「大まかな完成図をイメージして下さい。」とお話ししますが、中には「イメージできない。」という方も勿論いらっしゃいます。イメージの仕方は人それぞれです。

  • 庭に咲いている花の様子
  • 花を見て浮かんできた音楽
  • 花の色から連想するもの
  • 旅先で見た花や庭園
  • 絵画や映画

などなど…漠然としたものでOK!具体的にイメージするにはインプットが必要です。それには素敵なお花屋さんのウィンドウやSNS、書籍など身近なもので構いません少し意識してプロ達の色使いや形、花合わせを真似してみることから始めましょう。

具体的な完成図そのものをイメージできなくても大丈夫です。自宅に飾る花ですから、自分がいいなぁ、心地よい、見ていると愛おしいなど、気持ちが上がれば良いんです。置く場所や持ち運びなど条件を考慮する必要はありますが正解不正解はありませんので大丈夫です。

楽しんで挿したアレンジは挿す人の気持ちが反映されるので、きっと何か人の心に響くものがあり、綺麗だな、素敵!と感じるフラワーアレンジになるんだと思います。お花の造形デザイン的な話とは一見違う感じの話に思えますがとても大切な事だと思っています。

プロを目指す教室ではありませんが、暮らしの中にお花を取り入れることで、明るくいつもの日常がワクワク楽しいものになります。幸せな気持ちになれるアレンジをご紹介し、これからも喜んで頂けるようなお花とリラックスして頂ける時間をご用意してお待ちしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です