平和の祈り「平山ブルー」

1月16日というと、お正月飾りは、地域によって色々だとは思いますが、関東では7日、関西では15日(小正月)までとされていて、既にお正月気分はすっかり抜け、いつものペースに戻った頃でしょうか。

2023年、お仕事初めは4日のところが多かったようで、とっくにいつもの生活を送っていらっしゃる方が多いかと思います。お稽古が仕事の私としては、スタートは遅めの今週から。

 

今年の最初のレッスンテーマは「絵画アレンジ」

昨年から始めた、絵画を勝手な解釈でお花で表現するという内容です(笑)

今回は、平和を願い描いた作品を多数残された、日本画家の平山郁夫氏作

「平和のキャラバン 東・西」のオマージュ

中学生の頃広島で被爆され、その後、遺症に苦しみながらも絵を描き続け、文化遺産の保護活動に尽力し、文化勲章を受章された平山氏が、あるテレビ番組で取り上げられた際、「お互いの文化を尊重し合えたら戦争など起こり得ない」とおっしゃっていたそうです。

これは人と人、家族や友人などにも言える事ですよね。身近な人になればなる程、忘れがち。今年は発言する前にこれを思い出そう(忘れた時はすみません)と思います(笑)

本題に戻ります!この「平山ブルー」は一度見ると忘れない鮮やかで澄んだ神秘的なブルー「群青色」のこと。

この絵を実際に観たことはないのですが、この一度見たら忘れない神秘的な平山ブルーの顔料は「ラピスラズリ」を使用しているそうで、この青、なんとなく観たことある…って方沢山いらっしゃるはず。

そうです!フェルメールの「真珠の耳飾の少女」のターバンのブルーでお馴染みですね。フェルメールブルー。

実はこの絵の実物を観たことがあって、オランダへお花の研修へ行った際、マウリッツハイス美術館で見ることができました。350年以上も前に描かれた絵ですが、想像以上に綺麗なブルーが残っていて、もっとビックリしたのが、意外と小ぶりなサイズだったことと、ガラスケースに入っていない手が届くところに展示してあって、リアルな質感を観ることができます。(残念ながら、昨年、絵がいたずらされるという心無い行為があったそうです。幸い絵は無事だったそうですが)

またまた横道に(笑)

平山郁夫氏の「平和のキャラバン東」にはシルクロードと太陽(夕陽)、「平和のキャラバン西」にはシルクロードと月が描かれています。これをカラーチャート(色相環)に当てはめると、群青⇆橙の反対色であることに着目し今回は色彩をメインにデザインして頂きました。

色で表現していただく為に、デザインはあくまでシンプル!(珍しく縛りがあります)

●アウトラインはほぼ長方形

●茎は平行か交差のどちらか

●色はグラデーションなのか全体に配置するのか

同じ花材でいつもより縛りがある条件の中アレンジして頂きましたが、三人三様、やっぱり面白い。

私は絵はよくわからないけど父が好きで、子供の頃よく美術館に連れて行かれたのを思い出しました。

その時は、今のように解説もなく全く知識もないまま、ただ観ていましたが、何かは感じていたはず(笑)

絵は国境を越え知識がなくても楽しめると思っています。(すみません美大出てないもので専門性に欠けますが)

同じ絵でも観るシチュエーションやその時の心情で変わりますよね。想像を巡らせるのが楽しいんです。

お花で表現しながら、皆さんは何を考えていたのかな♡

 

 

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